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《日本古典への招待》平家物語 後半講座 第8回~第15回

《日本古典への招待》平家物語 後半講座 第8回~第15回

 本講座は、日本の代表的な古典、『平家物語』を読み深めることを目指す講座です。古典を読み深める過去への旅は、古典をより豊かなものにすることを目指すと共に、過去から現代を豊かにするすぐれて創造的な営みでもあります。日本の重要な転換期を描き出すこの物語が、私たちの父祖・母祖が歩いてきた道筋を、また政争が武力によって決する過酷な時代の人々のありようを、どのように映し出しているか、その一端を見つめます。

 

前半講座はこちら

セット講座

  • 第8回 第四講 恩愛の彼方へ-平維盛  Ⅰ 美貌の貴公子

    動画 99分
  • 第9回 第四講 恩愛の彼方へ-平維盛  Ⅱ 富士川合戦の虚実・維盛像造型の虚実

    動画 109分
  • 第10回 第四講 恩愛の彼方へ-平維盛 Ⅲ 紫雲の上の夢・蒼海の底の祈り

    動画 95分
  • 第11回 第五講 滅亡の海-壇の浦とその前後 Ⅰ 壇の浦の知盛、そしてその過去

    動画 93分
  • 第12回 第五講 滅亡の海-壇の浦とその前後 Ⅱ 安徳天皇入水、そしてその母女院の帰洛と出家

    動画 113分
  • 第13回 第六講 寂光の里の祈り-六道輪廻の果てに Ⅰ 大原へ、そして寂光の里

    動画 89分
  • 第14回 第六講 寂光の里の祈り-六道輪廻の果てに Ⅱ 後白河法皇と女院の六道語り、そして聖衆来迎(一)

    動画 105分
  • 第15回 第六講 寂光の里の祈り-六道輪廻の果てに Ⅲ 後白河法皇と女院の六道語り、そして聖衆来迎(二)

    動画 98分

全セット ¥13,200円

講師

(国文学者・千葉大学名誉教授)

 東京大学文学部国文学科卆業・同大学院博士課程単位取得満期退学。千葉大学・清泉女子大学教授を歴任し、現職。中世軍記物を専門としており、著書に『平家物語 上・下』(ほるぷ出版)、『軍記と武士の世界』(吉川弘文館)、『軍記物語形成史序説―転換期の歴史意識と文学』(岩波書店)など。ほかに共編著多数。

注意事項

※本講座は、ストリーム配信によるオンデマンド講座です。受講生の皆様は、購入時にご案内する動画URLにアクセスし、バスワードを入力してご視聴ください。

※パスワード等は、購入者に配布するPDF形式のファイルに記載します。

※資料もダウンロードできますので、配布するPDFファイルにてご確認ください。

※視聴期間は、2024年4月1日~2024年9月30日まで。

 

内容紹介

日本古典への招待『平家物語』 第8回
第四講 恩愛の彼方へ-平維盛
Ⅰ 美貌の貴公子
 平維盛は清盛の孫、重盛の嫡男として平氏一門の枢要な人物。しかし、源平対決の屋島合戦以前、屋島に陣を布く平氏一門を離脱し、那智の海に入水して果てた。第一回は、『平氏系図』から、彼が背負った婚姻関係、幼・少・青年期、そして一軍の大将として軍陣に挑むまでを辿る。

日本古典への招待『平家物語』 第9回
第四講 恩愛の彼方へ-平維盛
Ⅱ 富士川合戦の虚実・維盛像造型の虚実
 維盛が一軍を率いる大将軍として臨んだ富士川の合戦。彼の初陣ともいえるこの合戦を、まず三人の公家の日記、また鎌倉幕府の編述した『吾妻鏡』によって、史実としての様態を明らかにする。そして『平家物語』がどのように描き出しているか、その虚実を見定める。

日本古典への招待『平家物語』 第10回
第四講 恩愛の彼方へ-平維盛
Ⅲ 紫雲の上の夢・蒼海の底の祈り
 維盛の父重盛の北の方は、後白河院の側近で平氏討滅を企てた鹿谷の陰謀の首謀者新大納言藤原成親の妹、そして維盛の北の方は成親の娘であった。陰謀発覚後、成親は清盛に殺される。類少なき苦難の境涯を背負うこの維盛夫妻は、しかしながらそれらを逆バネに一層強い愛を強めてゆくのだが…。

日本古典への招待『平家物語』 第11回
第五講 滅亡の海-壇の浦とその前後
Ⅰ 壇の浦の知盛、そしてその過去
 壇の浦決戦の時を迎える。すでに源平三対一の劣勢下にあった平軍の指揮官平知盛は決戦の火蓋が着られる折、船の屋形に立ち出で、「退く気持ちを捨てよ、運命尽きれば敗れるも致し方なし、されど名が惜しい、命を惜しむな」と全軍を叱咤、檄を飛ばし…。

日本古典への招待『平家物語』 第12回
第五講 滅亡の海-壇の浦とその前後
Ⅱ 安徳天皇入水、そしてその母女院の帰洛と出家
 物語の世界において、壇の浦合戦で安徳天皇を抱いて入水したのは建礼門院徳子の母、幼帝安徳の祖母二位殿時子であった。その脇には三種の神器の八尺瓊勾玉、腰には草薙剣が。二位殿の三種の神器をめぐる情念、そして幼帝の後世と一門救済を託された女院の動向をもあわせ見つめる。

日本古典への招待『平家物語』 第13回
第六講 寂光の里の祈り-六道輪廻の果てに
Ⅰ 大原へ、そして寂光の里
 壇の浦の海に入水するも源氏の武者によって引き揚げられた女院(建礼門院徳子)は、髪を落とし、仏道に帰依。大原の寂光院の傍らに方丈の庵を結び、母二位殿に託された先帝の菩提、一門の救済を願う修道、勤行の日々を積み重ねていく。女院の新たな戦いの日々の始まりであった。

日本古典への招待『平家物語』 第14回
第六講 寂光の里の祈り-六道輪廻の果てに
Ⅱ 後白河法皇と女院の六道語り、そして聖衆来迎(一)
 後白河法皇が大原の里に閑居する女院を訪れた。法皇は庵室で久方振りに対面した女院の「御ありさま」を見て、天人の五衰の悲しみはこの人間世界にもあるものよ、という感慨を漏らし、女院の生涯を六道の輪廻になぞらえる、いわゆる六道語りが展開する。天道・人間道・餓鬼道…。

日本古典への招待『平家物語』 第15回
第六講 寂光の里の祈り-六道輪廻の果てに
Ⅲ 後白河法皇と女院の六道語り、そして聖衆来迎(二)
 六道語りの最後畜生道は、女院の夢の出来事から。内裏にも勝る立派な宮殿、竜宮城に先帝安徳をはじめ一門の公卿殿上人が列座。竜宮城の苦しみとは何か、二位殿が伝えた「龍畜経」とは…、さまざまな謎を孕み、建礼門院の物語を描き出す潅頂巻の核心部に通ずる、謎の扉に踏み入る。